歴史に登場する意外な人

 2000年以上前から中国で使われていた高麗人参が日本に入ってきたのは奈良時代。
 実は最初「ニンジン」と言われていたのは高麗人参の方だったのです。正確にはオタネニンジンと言われて、今と同様に健康食品や漢方薬の材料として重宝されていたのです。後に西洋から緑黄色野菜としてセリニンジンと呼ばれるものが入ってくると、そちらが食用として普及したこともあり、「ニンジン」と呼ばれるようになって今に至ります。
 では元々のニンジンはどうしたかと言うと、当時の主要産地から朝鮮人参と呼ばれるようになり、それが歴史的経緯から薬用人参へ。しかし薬事法の問題で(薬ではなく健康食品なので)、高麗人参と呼ばれて今に至ります。
 今では朝鮮半島や中国でも高麗人参と言われているようですが、主要顧客が日本のため、日本での呼び名がそのまま原産地でも定着したようです。
 ところでその高麗人参を江戸時代に日本でも栽培を始めたのですが、その時の将軍様が徳川の八代将軍 吉宗。米将軍とも呼ばれ、その治世にいろいろな政策を試みた人ですが、高麗人参まで関わっていたとは驚きですね。

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